晩秋の柔らかな陽光に恵まれた11月16日(日)、留学生と交流する会(FSSC)は小江戸・川越に足を運びました。参加者は留学生8名、ボランティア7名、加えて友人1名、総勢16名。やや小規模ながら、心を通わせ より濃密な交流を育む1日となりました。
さて、午前9時 池袋駅での集合時に小さな波乱が生じました。目印となる黄色のFSSCの旗が無い事が判明。ボランティア一同、即座に連携し、集合未済の初参加の留学生を誘導すべく構内を往復。幸い全員が揃い、旅程を開始できた時の安堵感を鮮やかに思い出します。東武東上線で川越へ向かう40分弱の間、車内では早速アイスブレイク。特に初参加のインド人留学生に心を配り、過去の経験を活かして話題を選び、会話の口火を切りました。すると本学留学への熱意、日本文化への関心を語る真摯な姿に、志の高さをひしひしと感じ取れました。驚いたのは、日本マンガへの造詣の深さ。ヒット作のみならず、国内で話題になり始めた最新作まで網羅しているとは。降車後、「彼はマンガの生き字引だ」と紹介すると、参加者中に笑顔が広がり、彼を囲む新しい輪が直ぐに形成されました。留学生相互の仲間作りを微力ながら支援する事が出来ました。
その後、全員で路線バスに揺られ、午前中は喜多院、五百羅漢、仙波東照宮、中院を見学しました。日英対訳資料を準備したものの、使われなければ意味がありません。「この場所は資料の〇頁にありますよ」と肌理細かく声掛けし、異文化理解を深める工夫を怠りませんでした。昼食は割烹徳川にて「うなぎ弁当」。彩り豊かな食材に留学生諸氏の笑顔がこぼれ、菜食主義者への事前の配慮も万全でした。自己紹介タイムでは、参加経験ある兄の勧めで参加したカナダ人女子留学生、F1レース好きで鈴鹿サーキットも訪れたドイツ人学生、日本近現代史を専攻する中国人学生など、多彩な顔ぶれが語る背景に耳を傾け、国境を越えた知的交流の醍醐味を実感出来る貴重なひと時となりました。
午後は、川越まつり会館でお囃子の実演を見学。演者のご厚意で記念撮影に応じていただき、思い出に華を添えました。帰途、ある留学生から「これは何と書いていますか?」と真剣に問われたのは、祭りの広告ポスター。日本語で「ご自由にお持ち帰り下さい」の意味が分からず悩んでいたとの事。愛妻への土産に最適と大変感謝された心温まる出来事でした。フリータイムでは蔵造りの町並みを散策し、菓子屋横丁で甘味を楽しむ姿に、異文化の垣根を越えて穏やかに溶け込む次世代の柔軟性を感じました。川越の象徴「時の鐘」前で再集合し、帰路へ。シャイなハンガリー学生とも打ち解け、研究環境への感謝と将来の抱負を聴けた事も収穫でした。写真好きのイタリア人研究者は、街並み撮影に余念なく、単独居残りを志願するほど。名残惜しさを胸に、ボランティア冥利に尽きる印象的な一日となりました。
異文化交流とは、相互理解を促進し心を通わせる営みです。今回の小旅行は、その本質を改めて実感させてくれました。共に歩む姿勢や行動を地道に蓄積し、互いを思いやる心があれば、着実に絆を深める契機となり得る。当会の歴代の代表や諸先輩達が地道に継続、蓄積して来た功績や歳月へ想いを巡らせながら、次なる交流の機会を心待ちにしております。
(文責:坂本純一郎 写真:秀島鋭介、小浪悠紀子 ボランティア)








割烹徳川で懇親昼食会



埴岡亮介さん(ボランティア)、
Ms.Veronica Chankov(カナダ)

Mr.Varga Tamás(ハンガリー)

Mr.Behraz Vatankhahghadim(カナダ)


